2月のマニラ行き。成田空港から乗った通路を隔てた隣りの席は、エスカレーター事故で話題となったクロックス社のサンダル風の履物。
『冬にこんな履物で、空港まで来たんだ?』
と思いつつ………考えれば、同じマニラ行き便の搭乗ゲート前でも、目にはつけ睫毛、爪にはツケ爪の、同じクロックス社のサンダル風のゴム靴を履く、衣服全体のカラーバランスを欠いた、今風の小汚い娘が流暢な日本語で子供をあやしていた。
素足に季節そぐわぬ履物………旅の荷物を軽くする想いで、家からスリッパを履いて来たのか?と思いながらも、違和感を覚えた。
この地球の歩き方を手にした30〜40代の青年?
近くの乗客が、機内サービスの無料のアルコールやつまみを、幾度も貰うのを観て、我もと考えたか? 頻繁に、ビール、酒、ワインを頼み、飲み干していた。
『生活難民か? 安いSEXを求めて渡航した旅行者か?』
JAL便では、珍しい顔ぶれだが? 乗客確保で安く旅行会社に席を開放しているのか?
最近は、フィリピン旅行では、特にフィリピンに特化したフィリピン流の………衣服もスタイルも、考え方も特に必要はないと考えている………。日本に居るのと同じような、考え方やスタイル。危機管理や危険予知に加えて、同じような過ごし方でよろしいと考えています。
そう思うからか、これらの人々の日本での生活も、窺えるような気がした。
『フィリピンじゃ、観たまんまのことが多いんですよ』
以前言われた言葉が、頭に浮かんだ。
フィリピン現地の日本人は………最近は、数人で集まっては語らい時を過ごしているという。コミュニティーとかという大げさなものではなく、気の合った数人で『寄り合う』そんなところか?
そう教えてくれた人の印象には、かってのインターネットサイトに集い、集団を成していた姿との対比において、語られているのだろう。
しかし、これもまた日本でもそうなのだから、気の合った………と言うべきより不快や危険、煩わしいを感じない、自分に近い人たちが顔を会わせて、飲む姿は、小さな居酒屋やスナックが、其処に集う人たちが店の雰囲気を醸し出し、その雰囲気に寄せられ、ともに盃を交わすのと同じだ。
フィリピンに移り住んでまで「強い」「コネ」を謳う、いかがわしい人に連なる必要はない。フィリピンに渡って『ヤクザ』や『詐欺師』『かたり』になることもない。
「名前を変えたって、チンピラやヤクザ。成りたきゃ成れば良い」
これまた、フィリピンで『強い』を求める人に、知人が投げ捨てた言葉だ。
回りに泥棒や犯罪者、暴力沙汰を起こす者が居たからといって、自分も「強く」と、違法に銃を持ったり「チンピラヤクザ」に加わる必要はない。
至極当然の話だ。
日本人がフィリピンで「普通」に生きることは難しい。
「フィリピン人」に成りたがっている、自称フィリピン通の日本人が多い中では、至極難しいのも解る。
日本人として日本に居るのと同じく、日本で育まれた思考法や受けとめ方で、普通に考え、判断し、フィリピン人とも礼を持って接し、煩わしい人やしつこいタカリ・物乞からは距離を隔て、人間性や常識をもって生きていれば、そう外すこともないものである。
この話を聞いて、至極自然の流れと感じた。
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